流転の運命

職場にサイフォンが導入された


かつて、地元のカフェでサイフォニストとして働いていた頃の
感触やら想い出やら、恋
淡く抱いていた夢が甦る


サイフォンの光を初めて幻想的だなと思った
幻は想いにこそ宿る




「この夢の果てに再びサイフォンの前に立てるとはな
・・・感謝するよ!この流転の運命にィィ!!」



正にこの台詞を言えるチャンスだったのだが
間違いなくアリシマ君くらいしか解らないから止めた



1人の死は悲劇だが100万人の死は統計みたいなことを
かのスターリンは語っていた


100万人の笑いは文化だが
1人の笑いはダダスベりだろう