パンチドランカー

ライブをやっても音源を出しても、結果が出なくても、ある種の評価がどこかには存在するかもしれない音楽の世界では自分は一番だと思っていた。
でも、弾き語りを始めて身一つで自己責任で20~30分間を試される世界に来て、明確に劣等感を感じることが多くなって根拠なき無敵感は完全になくなった。


結果でも評価でもなく、負けを自覚したら終わりだとずっと思って来たけど、むしろそこから始まる音楽と自分の本当の日々を改めて感じてる。
良くも悪く…はないか。いい意味で負け過ぎて死にそうに生きてる。


続けること、続いてしまうことが正しいのかどうなのか今でもわからない。誰にも何も言われたくない。立派とも、まだやってるのとも。
本当に正しいと思ってるならお前がやればよかった。否定するならもっと前から縁を切れ。
それを立証するつもりも見返そうとも思わない。


目の前でずっとやってきたはずのことでボコられまくってる。
痛い辛いで辞めるか、ないはずの年齢制限で辞めなきゃいけなかったけど、多分本当にならないといけなかったのは、打ちのめされ続けてきたからこそのパンチドランカー。


本当に夢を使い果たした人間は呑み屋で想い出話を声高にできる老害じゃなくて、何も言えない廃人になるんだろうな。
そうなりたい。自分で自分ももっと殴っていく。