太陽

この世界を気まぐれを集めて
小さな熱のコアに変える
大事に育てるよ赤く脈打つ
命の煌めきと意味を


手のひらほどの
想像の星になって
僕だけを照らしてくれる
健気な光さ


太陽、寒気の世界はどうだい?
風がフレアを揺らしていくよ
容赦のない哀しみが僕ら狙って
広い銀河の些細な孤独
それをダイヤのように護って
幾千光年を貫いて


気の遠くなるような過去と未来の
全てを救いにいこう
衛星軌道に針を落として
今日をずっと唄いながら


手のひらほどの
星の一生を
僕の命とイコールで繋ぐ
惨めな光で


太陽、眩しい世界はどうだい?
君の輝き掠れるほどの
乱反射の隙間からくぐり抜けて
馴染めないように独りになるよ
それでも光消えないように
信じ続けることが
唯一の呼吸


命は気まぐれに始まって
やがて試される日が来るよ
その在りかまで迫るほどに
風の夜を走り抜けよう
眩しい中から見つけ出すから
幾千光年を灯していくよ
その熱が僕の太陽