僕たちだけが重い傘を抱えて僅かな雲に怯えてる
透明な滴に濡れていつの間にか変わってしまわぬように
流れるニュースは嘘のように真実で目を逸らせば現実が迫る
瞼を閉じた柔らかな暗闇に逃げ込んで一日が終わる
夜な夜な羊を数えていつかは夢に辿り着ける気でいた
追いかけなくちゃいけないのは未来じゃなくて
羊の今なのに
僕たちだけが溶けない飴玉を含みながら不器用に喋る
舐めているのは社会でも世界でもなくて個人的な永遠
終電を超えて流れてく夜に明日以外の出口はないけど
脈打つ一秒の恐怖に寄り添いながら眠らないでいよう
夜な夜な羊を数えていつかは夢に辿り着ける気でいた
追いかけなくちゃいけないのは未来じゃなくて
羊の今なんだ