重松清, 哀愁的東京
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
自分の中で別段重松先生ブームが来ているわけではないが
やはり、特有の「人情とは云々」感が若干苦手ではあるが
それでもいい作品だったと思う
家族や仲間、俗世
最後には自分・・・世の中の手綱を失い
手すりすら離してしまったような
孤独な人々の日々と、流れていく時間が降り積もる一作
乖離の街でそれぞれの孤独が
独りで向き合い、終え、解決していくことの未来が
悲しみでもあり
寂しい希望のようにきめ細かく描かれている
フリーライターだった自身を投影した主人公だからこその
他の重松作品とはちょっと違った生身のニュアンスがあった