烈しさ

Nick Drake, WAY TO BLUE

Five Leaves Left

Five Leaves Left

学生の頃、親戚のオジサンと呑んでいる時
「仕事で疲れるようになったら激しい音楽なんて聴けなくなる」
と言われた


当時ハードロックばかり聴いていた自分は
「それは音楽に限らず日常への立ち向かい方などの
激しさを失ってしまったからなんじゃないんですか?」
みたいなことを答えた気がする



じゃあ、最近静かな音楽ばかり聴く傾向のある自分は
日常への立ち向かい方への激しさを失ってしまったのだろうかというと
やはりそれは一理あって
何でもかんでも殴ろうみたいな、世界覆そうぜみたいな
自分の中の激しさは随分失われてしまった


それこそ「いいんじゃないんですか」で済まそうとする
別にあえて戦わなくてもいいんじゃないんですか



だけどその代わり、現状を耐え抜く烈しさを手に入れた気がする
そして耐え抜く中で抱えていかなければいけない
悲しみや切なさ、やりきれなさを知る


言葉に出来なかった心は自分の中で守り続けなければならない
その為だけには戦い続けなければいけないことを知る
ただ静かに



殴ることでも叫ぶことでもなく
今を大切に集中するという烈しさと戦い


誰かのその刹那に
「それでいいんだよ」と伝えられる
そんな音楽を僕は演りたい