街灯ハーモニー


夜の合図に窓を開ける
光を忘れた目が明かり求めて
羽の音が町に溢れる
孤独の数だけ


顔も見えない手探りの群れの
宛のないメロディー


街灯の照らすハーモニー
噛み合わない独りと独りが
それでも悪くない夜
寂しさを寄せ合って
満たされないことを忘れて
寂しいって笑うよ


透けて見える程度の羽で
塗り潰された夜空を舞い踊るよ
儚いくらい果てのある闇に
命を散らして


一夜限りで終わりにしたいんだ
夢から醒めないために


愛も花も咲かなくて
色のない世界で僕らは
それでも想像する
生きてるそれだけで
消えることはない確かな
体温を頼りに


季節外れの鳴き声で呼び合おう


街灯の汚れた火で
温もりを分け合いながら
相席も悪くない夜
言えないことばかりでいい
黙ったままで更ける夜が
優しさだって知るよ


2年くらい前、前のバンドの末期の時に書いた曲ですね


個人的に結構気に入ってて
バンドが解散した後も違うバンドかソロで演りたかったのだけど
自分で作ったくせにキーが高すぎて上手く唄えなくて
ズルズルお蔵入りになってた一曲



近々、男女混声バンドが演れそうな感じになっているので
せっかくなのでギタボ女子とハモッて唄おうと思って
再編曲を開始したんだけど


2年もほとんど演らなかった聴かなかった自分の曲や歌詞に向き合うって
とても不思議な体験だなと思った
こんなに「変わった部分」と「変わらなかった部分」に
直面できる機会ってあんまりないんじゃないか


これはもう言い訳をするか、胸を張るかでしか
向き合えないほどの十字架だわ



明日からしばらく口づさんで
過去に試されてきます