金の真実 - 衛星航路

オタクにとって何もかもを懸けた最後の希望であるアイドルは
それ故に、青春の全てを捧げろ毎日を戦い続けるべきであると望まれ
払ってきた犠牲の大きさでしか
想いの強さを証明出来ないような世界に生きている。

抜群のルックスでリアルもビジュアルも充実みたいなメンバーが出てきても
なかなかオタクに推されないのはどこか余裕を見透かされているからだろう。
「彼女にとって最後の戦いではないな」と。
家が裕福で未来にまだまだ選択肢を考えられそうなメンバーもそう。

アイドルに限らず、バンドマンや表現者は皆同じ。戦う者は皆そう。
蒼天航路で馬超も次を考えられる者は我が乱に加わる資格なしと言っていた。

一秒が一文字が、一挙手一投足が試されている。
集中力が焼いた刹那の焦げ臭さでやっと熱と惨状を共有できる。

それはまだ光にすら届かない小さな炎達の物語。