一作

伊坂幸太郎, フィッシュストーリー

フィッシュストーリー

フィッシュストーリー

最後のレコーディングに挑む売れないバンド
やりたいことを演らせてもらうために出された条件は
一発録りで終えること
その一発にバンドが込めた想いは
やがて時を超え人や未来を変えていくことになる



高校時代一緒にバンドを演ってた盟友に
「この本は君に読んで欲しい」と勧められた一作



この本を自分が勧められる理由ってすごくわかるなw
スタイルにしろ音楽性にしろオルタナを貫く音楽人にとっては
成功とか金じゃない部分で音楽が果たされるってのは
何よりの究極だと思うから


ただ、伊坂先生の作品って人の心の推移とか滲みとかで描くというより
展開で持っていく感じが強いので、そこが気になったというか
どちらかというとその音楽や想いが「報われた」というより
「結果としてこうなった」のように感じたかな
それでも話としては面白いけど



個人的には、一緒に収録されてる作品「ポテチ」が
モーサムのあの曲(伏せられてるが好きなら一瞬で解る)から
ヒントを得て書かれたってのをあとがきで知って
とても胸熱だった


「そうそう、あの曲聴いたらこんな心地になる!」ってモロで嬉しかった