上野ブルース

「懐かしいと口にされる音楽はその程度」


かつて自分の弟が口にした言葉が忘れられない



約半年ぶりの上野バンドのスタジオでした


個人的に懐かしい!とか集まれたことに意義があるよね!!程度で
終わりたくなかったんですよ


そして、それ以上にちゃんと突き抜けられるメンバーも居た


むしろ当然です
僕らはいい歳したバンドマンですから



何で悔しいんだろう
「社会人バンドマン」ごときが望みすぎなんだろうか



趣味でも悪ふざけでもいい
でも、そこに一時の勘違いとか自意識を過剰にしてくれる要素がないのなら
演る意味なんて一切ないし、続ける個人の意義もない
その後の酒も美味しくない



ミーティングで自分が口にした言葉がキツかったと
後からオオシマさんに言われたんですが、本音です


ロックにブルースに、バンドのアンサンブルに
日常の矛盾とか欲求とか矛盾への解決とか・・・望みとか
その報いを求められない人間は要らないんですよ


誰かの今を救う、報う
きれいごとや勘違いをナメるなくらい言いたかった本当は



上野バンドのことを書いたこの曲
一年越しにやっと演れて嬉しかったけど
でも、それを3人でしか共有できなかった


・上野ブルース


酒の上気に舞い上げられて
この世の地べたに這い蹲る
見上げた空がただ広いと夢見たことを
明日には僕も笑うだろうけど


週末の酔いどれの中で
一番タチの悪いアホに
お似合いの安い希望でいい
最高の肴じゃないか


明日も撃ち抜けず
今日も殺しきれないピストルの
ただただ騒がしい銃声に
僕らは嬉しくて呑み過ぎてしまうけど
何も変わらない明日の何が悪い


10年後も変わらずブルースは喚き続ける


ここはいつでも発車駅で
終点の場所でもある
何度でも帰ってくるけど
またいつか旅立てばいいさ


ビールの泡のように
いつか消えてしまう幻を
ただただ忘れられなくて
中毒で悶えてる明日の何が悪い
死ぬまで騒ぎたい変わらぬ仲間と


10年後も変わらずロックンロールは廻り続ける