「争いのない世界なんて望めやしない」なんて歌ってたのは
どこのバンドだっただろう
発達を競い合い、数字が追い越し合い
幸せを測り合うこの時代
嫌悪ですらない気持ちで誰かを蹴落とし
憎しみでもヘイトでもない心で
何かを傷つけ続けなければいけない
それが生き残りを賭けた戦いであり
そして、勝利の質すら問われ続ける
終わりなき争いの世界
何もかもから降り、ハグレた街に生きる僕でさえ
その例外には成り得なかった
どこに行っても、どこまで行っても
無人と無音の中でさえ
様々な痛みや違和感、齟齬は消えることはない
自分の中でずっと
「逃げ続けた果て、最後の敵は自分の中にありってことか」
苦み混じりの微笑を浮かべ
僕は最後の道を歩み始める
聖戦さ・・・全てを終わらせる為のな
「さあ、タカハシさん。今日から虫歯の治療を始めますよぉ〜」