一曲

レゾナンス, 窒息

争いのない世界なんて望めやしないさ
息を止めて見渡すよ隙間のない交差点を
君の孤独に触れようとする全ての煩わしさを
僕はこの手で消し去りたい
命を汚し罪を犯しながら


もしもそれが間違いでも間違いで生きてゆける
君が笑って髪がなびくただそれだけで


走るほどに細胞が死んでゆくよ
失われるモノで今は作られてて
そこに意味を一つ残したくて
君に触れたくて


背伸びをしたら見えてしまった
馬鹿げてる向こう側を
諦めたなら倒れこんで
転げまわって遊びに行くよ


例えそれが海の底のような窮屈な暗黒でも
君を想う狭い鼓動はどこにいたって
僕らしい窒息さ


執拗なほど今は求めてくるよ
貪ってきたたくさんの時の対価を
身を切るようなシビアを生き延びて
刹那で永遠を抉じ開けるように


ささやかな朝日を
零れるままの夕暮れを
一つ通り過ぎて


風に吹かれ体温が冷めていくよ
消えゆく幻のような命が
残り僅かな空気を吸い込んで
この鼓動を鳴らすんだ


走るほどに細胞が死んでゆくよ
失われるもので僕は作られてて
そこに意味を一つ残したくて
君に届けたくて


人間の細胞には体細胞と脳細胞があって
体細胞はひたすた分裂を続けるのに反して
脳細胞は20歳くらいから生理的に死に続ける
・・・という話を前にどこかで見た


今、抱える記憶や感じられることは
一つでも細胞の死んだ次の瞬間には失われたり違ってきたりするのかと思うと
自ずと「今」の捉え方や求めることはわかってくるんじゃないかなと





今回のレコーディングは度々書いてきたように
全てバンドでのセルフレコーディング、セルフプロデュースで行われてて
ドラムと一部のヴォーカルのみリハーサルスタジオで録って
他の音はすべて自分のアパートで録り、編集しました


完全期限付きで作業したので
今聴き直して気になる部分もやっぱりあるけど
唄が下手、ギターが下手とかフィジカルの問題もあるけど・・・
初のセルフ録りにしては
編曲、音質共にそこそこのクオリティーになったのではと思います


少なくとも「自分たちだけじゃ絶対うまく録れない」と言い張っていた
昔のバンドのメンバーは見返せたんじゃねえかとw



ギターの録音は左右のギターにマーシャルとツインリヴァーヴをシミュレートして
音作りはいつもの足もとのエフェクトボードで行ってます
ギターはナッシュヴィルテレキャスター、トルネード前期型、トルネード後期型
ギルドのアコースティックギターを使用


今回はバンド音源ということで一切打ち込みを使わないことを前提にしていたので
Bメロの後ろで鳴ってる揺れるストリングスみたいな音も
アウトロで鳴ってる超ハイゲインの揺れも全部ギターで弾いて録ってます


こないだアップしたライブ音源を聴くとわかるけど
実際にこの曲を演奏する時は、おれは細かいギターはほとんど弾いてなくてw
ワンストロークをエコーで広げて唄い続けるようなスタイルを取っとるのだけど
さすがに音源までそれでは寒かったので・・・
右チャンネルには手癖連発の即興で合わせたギターを入れてます



ラッシュ〜のライナーノーツも時間のある日にアップします