さよならの初恋へ

もう十数年前に書いたこの曲を。



衛星軌道上から君を見てる
一歩も近づけない朝と夜の羅列の中で
寒い宇宙の小さな花弁
一瞬の彗星が掠めた想い出抱え


息苦しささえ忘れた夢中の真ん中で
無重力の自由
上も下もわからない眩暈でも


唄う声はきっと大気圏で燃え尽きる
君は知らないままで


いつか好きだって言ったあの星の空は
雪の結晶が踊る広がる銀世界
望遠鏡でも届かない距離を
少しだけ聴かせたいねえ耳を澄まして


独りの約束は太陽風に舞って闇を駆け抜ける
やがて千の夜
貫いた守ってた生き延びた唄だけが


青の空を走る無数の光になって
遠い街へ降り注ぐ
眠る君の小さな夢の日向照らす為
朝に溶ける前に