かつてのジェット気流達へ

シング・ストリート 未来へのうた

シング・ストリート 未来へのうた

僕が愛して止まないワンスの監督、ジョン・カーニーの最新作。


近所のキネ旬シアターが音感上映(と言う名の爆音上映)をすると
同じくジョン監督オタの同居人が教えてくれたので共に鑑賞。


もはや同居人のほうがガチオタ疑惑あるな。



今まで二作のように冴えない青年、中年が主役でなく
溌剌とした少年であることは
この手の映画を好む冴えない大人(賛辞)にどう影響するのかとは思ったが
そこで効いてくるのが主人公の兄の存在。


大学を中退して家に引き篭もりながら
音楽だけに夢をみて弟に熱く語り満足しちゃうサブキャラな兄の
複雑と昇華と、複雑。悦び。



最後の海辺の出立シーン。
映画館中の誰もが、兄の感情に涙していることに泣いた。


大人になればなるほど人と他人を隔てないと感動出来なくなる、
その一点を突き抜ける、取り残されたオルタナに全てを落とし込んだ一作。



少年が見たら人生を変えろ。大人が観てしまったら
もう一度人生を想うべき一作。