切なさは誰の為のものなのか

この監督は人生の分岐点のそのまた隙間
結実しない想いや関係、未来になりきれずに
でも、ずっと今に生き続ける「あの頃」を描くのが本当に上手い。


大切なことに気付くということは取り戻すことであり
失うこと。



切実が故に音楽に想いの果てを思い知らされてしまったグレタと
軽薄の先で音楽によって取り戻したかった想いにやっと気付けたデイヴ。
どちらに切ないと思っていいのかわからなかった。


メロディーは何もかもを抱え、美しい。



曖昧にしか正しさなんて存在しない。


それが音楽なのかもしれない。