dreams burn down

RIDE, dreams burn down

Nowhere

Nowhere

新作製作を前提としない再結成に意味はあるのか?
ノスタルジックの美しさを売るという
集金活動に他ならないのではないかと
長らくそう思ってきた。


例えば陸上で100mを9秒台で走れる選手がいたとして
歳をとったその選手が15秒かけて手を振りながら走る光景をみることは
僕にとっては何の意味も感じられないイベントだ。
でも、その人が未だ9秒台で走れるのだとしたら
現実を前に恐らく感動しか出来ない。



来日したライドの現役感がすごかった・・・というより、リアルタイムより進化し過ぎてて
今でこそ曲の魅力を全て描ききれてるんじゃないかと思った。
オッサン化したマークがその分だけ深みを増した歌も
ギター以上の音を発しすぎてもはや魔法使いと化したアンディも。


今、事実として直面する音楽の素晴らしさを前に
空白を埋めていた理屈は全部溶け流れた。


在るのはその空間だけ。
あの頃から聴いてきたメロディーと光の旋律
ここで全てを揺らす轟音だけ。