言葉を懸けていきること

谷川俊太郎, ひとり暮らし

ひとり暮らし (新潮文庫)

ひとり暮らし (新潮文庫)

感覚は言葉として捉えて初めて確かなものになるのかもしれない。
もしくは、言葉に出来てしまうから抱えてしまうものもあるのだろう。


言葉に鋭いと言われる人は、その授かった才能か
磨き続けてしまった能力が故の
業に焼かれ続けているように思える。


全てを自分の解釈で表せる。それは最高で不幸だ。


谷川先生のエッセイを読んでいて感じたのは正にそれだった。



僕は谷川先生の「あい」という詩の
「あい くりかえしくりかえし考えること
愛 いのちをかけて生きること」
という一節がとても好きなんだけど
最後にはここに続いていく気がする。



あいは考え続けた全ての言葉に基き
愛は、命をかけようと思える程の言葉の全てだ。