荻原浩, 砂の王国
- 作者: 荻原浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/11/15
- メディア: 文庫
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- 作者: 荻原浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/11/15
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存在としての神の定義は難しい・・・というより
世界の終わりの滅亡と救済でも臨まない限り不可能だろう。
ただ、神の存在を証明できなくても
この世は神の仕業で溢れてる。
この作品ではホームレスに身を窶した主人公の山崎が
再起と社会への復讐を企て新興宗教を立ち上げるが
彼の興した紛い物の宗教によって勘違いでも人が救われたことは
やはり神の仕業によるものになる。
精神的に異常をきたしたまま祭り上げられた教祖が
教祖になることで人生の意味を取り戻すこともまた
自身という神からのフィードバックなのか
それすら見ている絶対神からの思し召しなのか。
信じることは罪なのかもしれないが
信じないことが虚無な現代に神は問い続ける。
心と信心を。行為を。