スティーブン・ヘレク, ROCK STAR
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2013/11/06
- メディア: DVD
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引き合いに出しやすい
この映画の最後で、主人公は元バンドのメンバーと再会し
コテコテのハードロックと決別して髪を短く切り
アコースティカリーなパワーバラードを歌い始める
セックスドラッグロックンロールの騒ぎではなく
自分スケールの表現で、地に足がついた音楽性にこそ
僕らの音楽の本質があるっ!
・・・単純に良い話で、その分薄っぺらい
時代の風向きと音楽界の流行りに日和ってますねこれは
様々な感情を受け止められる音楽のレンジの広さは
強さであっても優しさじゃない
それではキレイゴトにし切れない
だからこそこの映画の最大の失敗は
真実を紛れ込ませてしまったことだと思う
頭をワシワシと振り乱し、足を蹴り上げ
叫ぶようなギターを弾くザック・ワイルドは
猟銃を片手に余興みたいな演技をしていてもあまりに真実だ
この映画の描きたかった理想の現実さえ茶番にしてしまっている
感傷を今として抱ききれるタイプの音楽はすばらしい
ただ、感傷ごと未来に挑み続けるスターという生き方にも
本当は同じくらいの深みが存在する
それは映画ではなく真実だ