イェジ・アントチャク, 愛と哀しみの旋律
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2011/12/21
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芸術家は恋を求め続ける
15歳年上のサンド、そしてその連れ子のソランジュ
使用人にまで次々に手を出すショパンは限りなくぐう畜だが
病気の進行による死の影に怯えながら
ただただ創作を続けなければいけない肉体、精神には
もう、次の恋くらいしか
新しい景色は望めなかったのかもしれない
サンドのもう一人の連れ子で画家を夢見るモーリスが
ストイックに芸術に打ち込むのに、どうしても芽が出ず
「どうして心に思い浮かぶのに描けないんだ!」と嘆く一方で
使用人がフザけて弾いたヴァイオリンのメロディーを
瞬く間に楽曲に仕立て上げてしまうショパン
この対比と対立があまりに皮肉だった
天才とは先天的に能力に優れた人間というより
日々の何もかもを刺激や想像として感受し
その能力に落とし込める人間のことなんだろう
器用以上の、狂っているという域で