君はペガサス

いつからだろうか


旅立っていく人より残された人のことを
気に掛けるようになったのは


あんなに大好きだったエルナネスが移籍していっても
矢神さんが居なくなっても
なぜか気になるのは残された人たちのことばかりだった



挑戦や夢には果てがあって
なのに、その先にはまだ未来がある
冷静に考えればわかることで
常に月日の計算が答えを弾き出し続けてること


なのにどうしてだろう
ちゃんと選べる人よりも
諦めの悪い不細工な情熱に
こんなにも心惹かれてしまうのは


答案用紙にいつまでも答えを書き込めず
制限時間の恐怖と公式の条理と戦い続ける愚か者には
正解じゃない、未来でもない何かが待ってると
どこかで信じ続けてしまうのは



誰もが羽ばたける空ではなく
見上げ続けた者だけが飛べる上空が存在すると
想像して止まないのは



いつから、いつまでだろう