真実はまとまりきらない

古川愛李

AKBが総選挙をやり始めたり、あの映画シリーズを始めた辺りから
アイドルの立場ってちょっと崇高なものになってしまったと思う


パッと出た瞬間の、純粋な華やかさとかカワイイだけの楽しみではなく
「頑張った結果こそがアイドル」みたいに試される公式が出来上がって
そこに共感する人や、入れ込む人で「推し」という形が生まれてから
全てが変わってしまった


いや、自分もそれに何かを求める一人だったと思う
頑張ってる誰かに共感することで、自分も頑張れるっていう想いは
多分、あの複雑な利害業界の中で唯一純粋な気持ちだと
今でも思うから



・・・・ただ、人間、頑張れなくなる瞬間って来るんですよ
人生って自分が想像する以上のシリアスを
前触れなくヤンワリ差し込んでくるから


その時に何より支えてくれるものって、共感とかじゃなくて
単に「楽しい」とか「笑える」って気持ちだったんだよね
ハイパーシリアスなオルタナロックを演ってきた身としては
正直、かなり悔しかったんですけど・・・



ラジオで9割アニメの話しかしてなくて
残りの時間で何話すのかと思ったらUFOの話とか
曲を流したら筋肉少女帯の「機械」とか
Mステに出演したらいきなりジョジョ立ちするとか
自分はこの人に出会って9割は笑ってますね


変な話、この人はあの業界が売りにしてるタフネスみたいな部分を
ほとんど見せないところに魅力があると思うんです
そして、それでも隠し切れなかった努力の跡みたいな経歴に
信じられる証があるとも



おれがこの人ほど頑張れるかって言ったら無理だと思うけど
でも、誰かを遠距離射撃でささやかに幸せにしたいって気持ちは
もう消せないくらい影響されてしまってますからね


自分は所詮フォロワーなんだと思います
カート・コバーンの、ブレット・アンダーソンの
井上先生の、山中さわお
古川愛李


それが誇りでしょうがない


だから明日も演ってやるって思える