一人称アンテナ

職場にナカノさんという子がいるんだけど
その子の一人称が「ナカノ」なのがツボ過ぎて仕方ない


女の子が自分の名前を一人称にすることは珍しいことじゃないけど
下の名前ではなく、あえて苗字で語ることってかなりレアだと思う
もうこの時点で言葉フェチの自分は大歓喜なのだが
そうなるとこの一人称の原点がどこにあるのか気になって仕方ない



一般的に一人称って家族の中で整えられることが多いと思う
例えば下の名前で語ることを嫌がる厳しい家なら
必然的に「私」に直されていくはずだし
自分の家なんかも割と厳しかったので、反抗期で「俺」に染まった今も
強く植えつけられた「僕」が抜けきることはない
(今となってはそれがアイデンティティでさえある)



じゃあ「ナカノ」は家族の中で許された一人称なのかって話になる
・・・というかここまで来るとむしろ
家族の一人称はみんな「ナカノ」なんじゃないかって思えてくる


「ナカノは今日残業で遅くなるから晩御飯は会社で食べてくるわ」
「ナカノも大学の友達と食べてくるから」
「じゃあ、ナカノもちょっと外食しちゃおうかしら♡」


もはや国語の問題で
「問1、このナカノは誰を示すでしょう」状態である
これを想像しただけで一日ニヤケが止まらなかった



まあ、言うまでもなくこれはナカノさんへのディスではなく、むしろ愛で
おれはナカノさんが「ナカノは〜」っていう度に
朝のピリピリした慌ただしさを忘れられるくらいホッコリできるんだ


いつも感謝



あんまり関係ないが
うちの妹が関西の大学に行って数年
彼女の一人称が「私」から「うち」に変わってた時は
粛清しようかと思ったね


おれの前で「うち」って言っていいのは
久遠寺のうっちゃんだけだぞコラ