北極星

空の隅の北の果ての
見知らぬ星を頼りに
旅を続ける
冬を追いかけて


温もりの街を抜け
騒ぎの都会を駆け抜け
独りを糧に
望みを守って


ただ僕が見上げる一粒の
取り残された星の光が
オーロラの世界に叶うまで
まだ旅路は続く


呼ぶ声もちぎれるような
真空の宇宙を隔てて
灯火だけが
居場所を知らせる


旅人は誰も自分の名前を
地平線へ捧ぐ


まだ僕が見上げる一粒の
消えることない星の光が
ダイアモンドの夜に舞うまで
まだ旅路は続く


今も旅路を行く