ケミカルロマンス

The Black Parade

The Black Parade

かつて僕らの書道の師は兄弟2人を前にこう言った


「兄のお前は石だ。叩かれたら砕けるしかない。
弟は鉄だ。叩かれれば叩かれるほど伸びる」


・・・ふざけんなハゲジジイ!!!!と言いたいとこだが
事実その通りだったのかもしれない。


弟は叩かれるというより、自分で叩き上げる事によって
未来までしっかり及ぶ自身を作っていった。
技術を手にし、方法を身に着けながら目いっぱい伸びた鉄は
誰にも真似できない至高の歪に成り得た。



かっこいいよと思った。


弟の結婚式。
ソリッドにクールな彼らしく
内輪ノリと自己満足の余興を無駄に挟まず
(「歌え」と言われたらチャゲアスを歌う用意は出来てたけどな!!)
とりあえずっぽくミスチルとか流れず・・・むしろマイケミが流れ(笑)
みんながゆっくり食事を楽しみながら談話を楽しめる
結婚式らしからぬ「間」を大切にしたすてきな時間だった。


それがどのくらいかというと
祖母たちが遺影撮影会で盛り上がってしまうほどに!


何とお前らしい
「結婚において大切な三つの袋がありましてぇ」とか語り出したら
速攻帰ろうかと思ったけど、正門から想像以上だったわ。


改めておめでとう。幸せな日々を。




最後のスライドショーで「時にライバルのようであった兄弟」
みたいな下りがあってそれにはニヤッとしつつも
もう全然、弟には勝てなかったなあと思ったりした。


おくこさんもそうだけど、とんでもない天才が側に居たことで
自分の人生の特別さが補完されてきた部分は
少なからずあった気がする。


そして、彼らが正しく努力をしてそこまで辿り着いたことを知っていたから
無意味に卑屈にならず、自分も頑張ろうとずっと思えた。
誇りに思っています。





書道の師に今になって言いたいこともある。
叩かれても砕かれない石もあるんだ。


ひび割れても欠けて丸くなっても、僕はそのままに
どこまでいくよライクアローリングストーン