がなるわれるだれる

文化祭が近いのか、街で楽器を持った高校生をよく見かける

思えば自分の初めてのステージも高校二年生の時の文化祭だった
CROSSというちょっとマズイくらいダサい名前のバンドで
全曲ミッシェルガンエレファントのコピーを演った

自身の中に、自分が自分にとって他人にとって
特別になりたいという願望が存在するということを
人前に立つというその体験
尖った曲を演って浮くという経験で初めて知った

本位が興味から望みに移ってしまった時点でアウトだ

あの時ステージに立っていなかったら
今頃、はてなにこんな妙な戯言なんか書いてなくて
立派にフェイスブックを使いこなせる大人になれていたかもしれない

決断よりも決定的に何かを変えられる地点を
人は大抵、知らぬ間に通り過ぎている

いつか振り返ったその地点を愛おしいと思えるものだけが
本当に特別な、愚か者だ