ここにしかない星

一報が届いた瞬間、なぜか思い出したのは
6年くらい前、彼女の部屋で泥酔しながら室内プラネタリウムを廻して
「仕事辞めたい」と2人でくだをまいてたことだった


夢やら希望のようなものを抱え関東に越してきて
その想いより重い現実に2人とも打ちひしがれてた


出口だけを探してたような毎日だった


「今からならまだ豊橋行きの最終新幹線に間に合う
私たちは実際、逃げることもできる」
と言ったあの時の彼女の言葉を今でもよく覚えてる


それ以来、逃げたくなる時は豊橋行きの新幹線の時間を調べて
それでも逃げない自分を確かめるようになった



いろんなことがあったけど
自分たちは、抱えて捨てられないことの苦しみには
それだけには
ずっと真摯に向き合ってきたと思う


だからこそ、おめでとう



「自分のことのように嬉しい」と
あの頃から地続きの今だからそう思える
思えることを誇れる


おれももっと強くこの先に行く