一作

島本理生, 大きな熊が来る前に、おやすみ。

大きな熊が来る前に、おやすみ。

大きな熊が来る前に、おやすみ。

同棲を始めて半年、結婚を意識し始める2人
恋人がいながら家に遊びに来る男
昔から好きだったと打ち明けてきた彼と猫との
ゆっくり歩む日々


様々な恋の形が2人の波に揺れる
それぞれの大切な時期を描いた短編集



おくこ嬢に借りた一冊


島本先生の作品が好きなのは
恋愛が、単なる気持ちと気持ちのやりとりではなく
過去の想い出や現在の価値観や未来の想像や・・・
いろんな複雑を生きる人間同士の
接点や摩擦や繋がりのように描かれているところ


男女間の微妙な時期を描いた3作のこの短編集では
彼女の持ち味が存分に発揮されてる気がする


個人的には「クロコダイルの午睡」が良かったというか
怖かった


人を好きになってしまうことは理屈じゃない
でも好きになったらそれは
自分にとって理に適わないことに直面していくこと


一筋縄ではいかないくらい
切なくて危うくて
めんどくさくて大切な難題なんだろう全ては