一作

本谷有希子, 江利子と絶対

江利子と絶対〈本谷有希子文学大全集〉 (講談社文庫)

江利子と絶対〈本谷有希子文学大全集〉 (講談社文庫)

絶対に自分の味方で居てもらう為
拾った犬に「絶対」と名付けた引き篭り江利子
電車横転事故のニュースにショックを受け
亡くなった人たちの分まで
前向きに生きていこうと決意する


久しぶりの外出に姉と絶対と電車に乗り込むが
電車が横転事故の現場に差し掛かった頃、事件が起こる・・・



盟友おくこ嬢から借りた一冊



普段、小説とか読んでて
「作者はどんな人なのかな?」とか気になることはほぼないのだけど
本谷先生は気になるというか・・・
彼女が執筆に対してどんな想いで臨んでるのだろうかと思った


欝とか孤独とか、悪意とか甘えとか
極端な状況や状態を設定することで
バランスによって成ってる日常では口に出来ないような事を
狂気のレベルで叫ばせたり
無茶を超えて展開させてるんじゃないかと


その矛盾とか愚かしさもユーモア(大分ブラックな)として
同時に描きながら




少なくとも、自分は自身の中に押し込めてきた
それこそ「極端」の部分が妙に昇華された気になった
共感ではなく、自覚をくらってしまうような
類の人間だったわ・・・
恐らく、あらゆる意味で残念ながら