11月

温もりを求めるほど
寒くもないけれども
隙間だらけの風に
寂しさが滲むよ


高すぎる空に向かって
色が吸い込まれてく
季節はただ滑りゆく
過ぎ行く日々を試すかのよう


暮れゆくほど賑やかな街の中で
本当にきれいなものをどれだけ守れるだろう
移り気なラブソングに負け続けてる小さな声で
君の名前を呼んでる


言葉にも現実にも
なれない今だけは
夢さえも幻も
嘘にはならないで


はぐれた約束と
消えない思い出が
冬の永遠を待ち焦がれ


伸び続ける影を辿る旅路で
もう二度と光の君に会えない定めとしても
柔らかな闇を歩む
手がかりのない想いのままで
次の季節を愛するために


冷えた炎を掲げて