一作

東野圭吾, 夜明けの街で

夜明けの街で (角川文庫)

夜明けの街で (角川文庫)

妻と娘との幸せな家庭を生きる渡部は
会社に来た派遣社員の仲西と不倫関係に陥る
しかし彼女は15年前に起きた
父親の愛人殺しの容疑者とされていて・・・



変な下心や遊び心もなく
一般的なアラフォーを諦めながら生きてきた主人公が
もう一つの恋=不倫に落ちていってしまう心の様が
人間臭く愚かしくも、物悲しかった


あまり評価の高くない作品らしいけど
「東野先生は好きだけど別にミステリーが好きなわけじゃない」
そんな自分だから楽しめたのかもなと思った


真犯人は誰かとかにはドキドキしないけど
恋の葛藤から殺人への疑惑まで揺れ動く主人公と
秘めたものを抱えながらも
やはり今と相手に感じるもののある彼女の想いに
最後まで引き込まれながら読み終えた




関係ないが「東野圭吾好き」って言うのは
音楽で「ニルヴァーナが好き」って言うのと
同じくらいニュアンスが伝えづらいですね