確定申告をして多少ながらも還付金が返ってきた。本来自分のお金なのに謎のありがたさ。
ローンの振り込みを二重でしてしまっていたらしく返金対応が行われた。
自分のお金なのに謎のありがたさ。
知らないうちに未来に投資していた形だが、人はそれを貯金と呼びながら自発的に行っているんだろう。立派過ぎて涙が出るよ。
・・・と思ったら市県民税を払い忘れてた期があったらしく、戻ってきたお金達は直ぐに旅立っていった。
過去と未来ったらすぐに鬩ぎ合うんだから!
バンドマンの中で動画を配信するのが流行ってるらしく、楽器を弾くわけでも歌うわけでもなく何だかおどけて楽しそうな動画を誰も彼もが配信している。
いろんなことに興味があるんだなと羨ましい。そんなネタ思い浮かばないし、自身の姿を晒してまで他人に笑われる勇気がない。
早世したロックスターがさらに早死にしそうな世の中で健全だと思う。
そんな同調圧力の中で「僕も動画配信しなきゃな!」と思うより、「おれはユーチューバーじゃなくてブロガーだ!」と自覚を取り戻せたのは良かったのかもしれない。
言葉とリズムの真摯さで誰かと日々を分かち合ってきた日々を思い出せ!!
毎日更新してやるぜ。思い付きのネタじゃなくて未来から授かった日々というオーパーツを僕は拾い集めてみせる。
待て!僕らはバンドマンだということを思い出せ!!
そうなってくるとその方はモーニングセット、この方はお持ち帰り、あの方はドリンクだけ店内でパンはお持ち帰りと、どんどん相手の認知を深めていくし話したことはなくても週に4日も5日も顔を合わせていれば他人とは思えなくなってくる。そんなお客様という他人。
3日に1回が2日に1回になれば居心地がよかったのかなと思って嬉しくなるし、逆に全然顔を見なくなると心配にすらなる。
お気に召さないことがあったのか、或いはお客様ご自身に何かあったのか。
そんなかつての常連さんが5年ぶりくらいに来店された。
転勤元のあの頃の習慣をただなぞっているだけであろうその全ての所作が、僕にとってはあの頃のリバイバルでしかなくて胸が打ち震えた。
手を握り合って泣きたいほどに。他人だけど。他人なのに。
あなたは僕のあの頃なんだ。
嫌なら即辞める、駄目でも諦めたくないなら死ぬまで続けるをモットーに生きていると自分が原因のストレス以外がなくなって楽です。
みんな他人のせいばかりにしてSNSで愚痴るなよ。馬鹿だな。
でも、それはイコール自分という完璧な監獄に閉じ込められるということ。そんな地獄他にないよ。しかも誰にも理解されない。
どこぞの馬の骨に蹴飛ばされ続けたほうがマシだったのかもしれない。
自己ストレスに打ちのめされ過ぎて悪魔と契約するつもりで60回払いくらいローンでのギターを買おうと思ったけど、その価格帯に欲しいギターなんて一本もなかった。
諦めたくないなら死ぬまで続けるんだ。そこは悪魔すらいない荒野。
ピリオドを連打して終わったつもりの穴だらけの日々
隙間風が僕の中に吹きすさぶ
真っすぐもズルいことも何もかも間違って思えて
言い訳で何とか正された
底冷えの焦げ付きの味だけを舐めて
勇気のない負け犬で耐え抜くから
そばにいてくれないか
眩しさの中では目を細め薄闇をずっと探してばかり
相応しい希望など用意されてないさ
自分らしさとか僕すら救わない
無様な姿で這いつくばって進みたい
次々に差し替えた銀歯で噛みしめ
偽物の感触を変わったと嘆くのは
やめにしないか
ありふれた絶望の自分を愛して
勇気のない負け犬で生き延びるから
そばにいてくれないか
毎年同じ時期になるとしばらく日本に滞在する為か、頻繁に職場のパン屋を訪れる外国人の集団がいる。毎年同じ顔ぶれ。
この街の近くに有名な格闘技の道場があるらしく、世界的に本当に有名でCIAも護身術で取り入れているとかで世界中から格闘家が集まるとのこと。
鍛錬と憧れの1年を過ごしてここへ旅してきたと思うとエモさしか感じない。
日本滞在を漫喫してほしい。パン食べてる場合じゃないよ。
バイトの女の子が、「外国人の方ってみんな礼儀正しくて紳士ですよね。かっこいい」と言っていたがそれは違う。礼儀正しくて紳士な日本人もいっぱいいるし、ほとんど一方的な理由で差別したり争いを吹っ掛けてる外国人は世界にそれ以上にいる。
彼らは外国人だから礼儀正しいんじゃなくて格闘家だから礼節を重んじるんだ。そこに最高のかっこよさがある。
職場でその日レジを担当するメンバーが僕を含め全員ズラッと眼鏡をかけていた。
確率で言ったらどのくらいだろう。地球と土星と何かが一直線になるくらいだろうか。重力が何グラムか歪むくらいか宇宙的に。
集まったからと言って僕らは円卓の騎士にはなれないし、シェンロンを呼び出すこともできない。でも束の間、眼鏡屋さん体験が出来る。お客様も疑似眼鏡屋来店しちゃってるんだろうきっと。
ここは君だけのパリミキでメガワールドさ。ゾフでもいいけど近眼過ぎると結局高いぞ。
あの日、あの秋。僕らは確かに眼鏡屋さんだったんだ。
昂りよ想い出を突き抜けろ。パン屋のままで全てに届いたかのように。